木曜日, 4月 02, 2015

実験のN数の決め方 アベレージング理論

サラリーマンエンジニアのXELです。
仕事柄、得意分野は統計学。
よくモンテカルロとかやってます。
さて、実験やる時に
何度か試行して平均を取る
ってやり方をなんとなくやってたりしませんか?

経験的にも直感的にも

たくさん試行して平均取った方が真値に近づけて良さげ

な気がする訳ですが

じゃあ結局、何回やれば気が済むの!?
って思いませんか。

実は、これアベレージングっていう立派なテクニックです。
平均をとることで観測誤差の影響を緩和させているわけです。

結論は、
「N回の測定を平均すると、誤差は1/ (√N)になる」
これが答えです。

具体的には
4回の平均で精度2倍、100回測れば精度10倍

アベレージング理論の根拠は,大数の法則エルゴード仮説です.
アベレージングはなんにでも使えるわけじゃなくて
計測誤差分布が加法性ホワイトガウスノイズであることが前提となります。
とはいえ、ほとんどの場合に使えます。

いかなる誤差分布であれ、それらの線形結合は正規分布に収束するという、
中心極限定理があるから、世の中のほとんどの誤差分布は
正規分布だからです。

以上,実験やる人にはぜひ知っておいてほしい小話でした.

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